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Live Report

西田紀子&伊藤麻子 ~秋の2本フルート~

初めての企画、、、!
尊敬するフルート奏者である西田紀子さんと2本フルートのライブ!が江古田のカフェ・フライングティーポットにて行われました。

フルート2本だけ、ピアノやギターなどのコード楽器はナシ、低音楽器もリズム楽器もナシ!
企画・お誘いをさせていただいたのは私でしたが、結構チャレンジな企画だったかなぁと思いつつ、このライブに向けてオリジナルや秋のカバー曲を2本フルートのアレンジへとコツコツと準備してきました。
また、私が「どクラシック」と言ってしまう(世の中では「ガチ・クラシック」という言い方はあるみたい)、いわゆる3楽章や4楽章まであるようなクラシックもあり。
西田紀子さんのオリジナル曲や、特殊奏法レクチャー、そして私は人生初の完全即興タイム…!
など盛りだくさん~!の内容となりました。

フライングティーポットの空間がちょうど良く響き、音が自分から発せられた瞬間に西田さんの音と心地よく交わり、、、
だんだんと、どちらがどちらを吹いているかわからなくなるような、不思議な感覚にもなり、、、なんとも柔らかで夢見心地のひと時でした。
「差音」や「純正律」という言葉が西田さんから飛び出したのも、その音の交わり・溶け合い方ゆえ、、、。
(お客様は「??」かと思い慌てて説明したワタクシ(笑)慌てたので純正律についてはちょっとだけ足らなかった。今度はしっかり説明できるようにしておきます!)

西田紀子さんは普段ご自身が使っていらっしゃる銀のヘルムートともう1本、サンキョウの木管を持って来てくださり、ルネッサンス期のトマス・ルポの曲をやる時、そして私がなんとなんと、1楽章から4楽章まであるルイエのソナタの4楽章のラストのラストで、、、「うわ~・・・・す、すみません!やり直させてください!」というクラシックにあるまじきことをやらかしてしまった際に、「ではやり直すなら木管で~♪」とこちらの木管で違いを聴かせてくださいました✨

終演後に吹かせていただきましたが、だいぶ手の感覚も息の使い方も違うように感じました。
さらっとすぐに切り替えて吹いていた西田さん、さすが・・・!と思いました。

【セットリスト】
~~前半~~
1. 風の始まり(伊藤麻子)☆楽譜
2. 秋のメドレー ~ちいさい秋みつけた・Autumn Sketch・もみじ~(中田喜直・ギロック・岡野貞一/伊藤麻子編曲)
3. 花びらが溶けるように(伊藤麻子)☆楽譜
4. Duo I/Duo II (トマス・ルポ)
5. Anniversary(伊藤麻子)☆楽譜
6. ケルトズッコケルト(西田紀子)
7. 西田先生の特殊奏法コーナー
8. お題をいただいての即興 ~お題はイギリス・秋~

~~後半~~
1. トリオソナタ 全楽章(J.B.ルイエ)
2. 枯葉(ジョセフ・コズマ/伊藤麻子編曲)☆楽譜
3. White Fairy Tale(伊藤麻子)☆楽譜
4. 扉(伊藤麻子)☆楽譜
5. ソナタ D-dur TWV40:103 1楽章(テレマン)

アンコール:美女と野獣(アラン・メンケン/伊藤麻子編曲)☆楽譜

【出演】西田紀子(フルート)/伊藤麻子(フルート)


伊藤麻子オリジナル曲では人気曲の「White Fairy Tale」や「花びらが溶けるように」「扉」を2本フルートアレンジにしたり、「Anniversary」は2本フルートで!?ボサノバを!?と思っていただけるかな~と思いつつ、我ながら良いアレンジになったのではないかと思っていたり、、、
今回は事前のアレンジにも結構時間をかけて準備をしました。
「秋の2本フルート」とタイトルを付けていたので、秋らしく「枯葉」と「秋のメドレー」もアレンジしました。
それらのアレンジ楽譜(「秋のメドレー」以外)はPiascoreで販売中!曲目の後ろにリンクをつけましたので、是非、フルートやそれ以外の楽器でもピアノなどがない場所で気軽に演奏していただける曲として演奏してみていただけたらなぁと思っています。

不思議な?トマス・ルポのデュオ2種は西田さんのセレクト。木管の素朴さが似合う曲でした。
西田さんの「ケルトズッコケルト」はタイトルに反してカッコよい曲で、その世界観を一緒に描けるように、ズシーンとした音や、パーカッシブな音で合わせさせていただきました。


西田先生の特殊奏法コーナーでは、フルート専攻ではなかった私(情報音楽という専攻でした!)は特殊奏法を通ってこなかったので、今回は2種類ほど(ホイッスルトーンとバズィング)をレクチャーいただきました!
その後、お客様からお題、、、開演前に流れていたBGMからイギリスと、秋、というお題をいただきまして、完全即興コーナーへ…
私はこの手の即興は初めてで、お作法も何も知らないので、手探りでしたが、、、何となく1つの空間を作れたような・・・気がします。
後半では「どクラシック」のルイエのソナタ。とても美しい曲です。本当はチェンバロが入るのですが、フルート2本のみでもとてもきれいで、所々ひっかけ的な面白さもある曲でした。
(そのひっかけで巻き込まれて4楽章のラストで「うわ~」となったわけですが、、、)
「White Fairy Tale」での音の重なり・交わりは演奏しながら鳥肌が立ちました・・・!
たぶん、ここでたくさん「差音」が聴こえて、MCでそんな話題になったような・・・。
本編最後は次回へ続く・・・!きっと!ということで、テレマンのソナタを1楽章のみ。
次回、他の楽章も是非できたらと思っています♪

こんな感じで盛りだくさーーんで、、、実は、後半に1つ曲というか企画というか、、、飛ばしてしまったんです(笑)
時間的にはちょうどよかったので、これまた次回お楽しみに、ということで・・・

ご来場くださった皆さま、ありがとうございました!
色々な景色や色が見え、そこにはない音まで聴こえる、すごーーく幸せなライブでした。同じ空間でそれを感じていただけて嬉しかったです。

またこの2本フルート・・・「春の2本フルート」とかできたら良いな♪なんて思っています。
その前に、この2人+ピアノ宮川直巳さんで2024年1月21日(日)大泉学園インエフにてライブが決まっております!
ぜひ、聴きにいらしてください~!

【写真提供】Ohashiさん、ごっちさん、ありがとうございました!